風の声を聞いた日
9月2日はベトナムの建国記念日の為、2、3、4日は超貴重な3連休でした。
ハノイに来てから常々思いますが、日本は本当に国民の祝日が多い!日本にいた時はほぼ毎月ある国民の祝日を楽しみにしていましたが、ベトナムは旧正月を除いたら2連休以上の連休はGWの時期(南部解放記念日など)や、9月の建国記念日の3連休しかありません。
年末年始もただの土日。
そんな貴重な3連休は、日本から大学時代の友達が遊びに来てくれて一緒にハロン湾の船上泊ツアーに参加致しました。
過去2回ハロン湾には来たことがありますが、どちらも日帰り。しかし、ハロン湾は絶対に一泊する方がいい!と、行った人皆から言われていたのでこの機会に行ってみました。
色々検索するうちにたまたま行き着いたツアーが、日本の代理店がアレンジしているツアーだったのですが、一部屋の料金かと思った料金がなんと一人当たりの料金でぶったまげました笑 すかさず現地の旅行会社のツアーで申し込みましたが、すごく丁寧な対応をしてくれて(レスポンスも早い)こっちを見つけることができて本当に良かったです…
ハノイ市内からハロン湾までは途中休憩も入れて約4時間。11時半ごろに船着場に到着し乗船を待ちました。
今回のクルーズのメンバーは自分たちを入れて5組。日本人は私たちだけです。
乗船後はWelcome event後、お部屋に案内してもらいました。今回乗船した船は「Emperor Cruise」という船で、ベトナムのラストエンペラー:バオ・ダイにinspireされた全室スイートルームの豪華客船です。
お部屋に入ってびっくり、ここはお姫様の部屋か…
いつか欲しい笑と思ってる、このソファ!!
ランチも豪華。ランチはベトナム×フレンチのコースですが、ディナーはメニューの中から自分の好きなものを頼んでオリジナルのコースをアレンジしてくれました。
普段はあまり食事の写真って撮らないのですが、ついつい撮影してしまいました…
さて、みんながハロン湾は日帰りだと勿体ないという理由は一体何なのだろうと思っていたところ、その日の夜までによくわかりました。
確かにメンバーみんなで参加するアクティビティも楽しいのですが(洞窟探検、本気のカヤック、水上村訪問など)、日帰りで行かれるエリアの景観と、一泊しないと見られない景観が全然違うのです。
日帰りコースだとハロン湾の夕暮れを見ることができません。
もちろん青空の下での奇岩を見るのも美しいですが、夕日を背にシルエットとして浮かび上がるのもまた幻想的です。
ハロン湾の「Ha Long」はベトナム語で「竜が降りた」湾という意味。伝承では中国が侵攻してきた時に竜が現れ敵を破り、吐き出した宝石が湾内の島々になったと言われています。夕暮れの島々を見ていると、どこかからまた竜が現れるんじゃないかと辺りを見回してしまいます。
そして月明かりのハロン湾もまた美しい。とても静かで、ハロン湾の夜のしじまを通り抜けていく風の声だけが響き渡っていました。
ハロン湾は1994年にユネスコの世界自然遺産に登録されましたが、その時まで湾内の島の洞窟を利用して生活をしている人がいました。
世界遺産に登録された後政府はそういった人々に選択肢として、陸に上がり職業訓練を受けて生活をするか、ハロン湾内で水上生活を続けるかを与えました。
後者を選んだ人たちの水上生活の場を、このツアーで見ることができます。
政府の援助で水上の学校もあり、無料で学習ができるようです。
学生時代に文化遺産のことについて一生懸命勉強しましたが、世界遺産に登録されることによって認知度は上がり経済に良い影響は確かに与えられるのですが、同時に昔からそこに住んでいた人の生活を変えてしまうこともあるんですよね。
今ここに生活をしている人たちは、自分たちの今の生活についてどう思っているんだろうと聞いてみたかったなぁ。
一泊二日のクルーズはあっという間でした。数多くのアクティビティで芸能人並みの分刻みのスケジュールでしたが、どのアクティビティもハロン湾のスケールの大きさを感じることができました。
そしてクルーズのメンバーにも恵まれて、ニューヨークからきた仲良しご夫婦や、コロラドからきた若いカップル、ホーチミンで先生をしているオーストラリア人の旦那様とインドネシア人の奥様のご家族や、いろんなバックグラウンドを持っている人がいて本当に楽しかったです。
経済を始め、文化など色々な面でベトナムって注目されてるんだなと改めて実感。
大自然の中いろんなことを考えた2日間でした。
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